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テストフライトだけじゃない!? 「試験飛行室」の仕事とは

2025.03.27

「コックピット日記」は会員誌『AGORA』から続く、JAL機長によるエッセイです。
5人の機長が毎回交替で、パイロットや飛行機に関する話などをお届けします。
今月の担当は、ボーイング737型機機長の難波 誠です。

洋上を飛行するボーイング737型機。

今回は、私が所属する「試験飛行室」の業務についてご紹介します。試験飛行室は、現在26名のパイロットで構成されています。日本航空では、ボーイング737型機、767型機、777型機、787型機とエアバスA350型機の5機種を運航しており、試験飛行室には、各機種2名の機長と1名の副操縦士の計15名が配属されています。さらにATC(航空交通管制)やIT、国際会議などを専門とする11名の機長、副操縦士がいます。

試験飛行室の業務の一つが、大きな整備を終えた航空機や新たに導入する航空機の性能や安全性を検証するテストフライトです。

例えば先日は、水平尾翼を取り外すという重整備を行ったボーイング737型機のテストフライトを担当しました。その際はテスト空域において、通常のプロセスでの飛行はもちろん、油圧系統が使用できない状態でも手動操縦で水平尾翼を適切に制御できるかなどを確認し、安全性の検証を行いました。もちろん、新造機の受領前のテストフライトの場合、検証すべき点はより多岐にわたります。

航空機の運航に関する規定および操縦マニュアルなどの策定や管理も、試験飛行室の大切な業務です。

試験飛行室が所属する運航基準技術部には、運航全般に関わる規定の設定や管理を行う基準業務グループや、航空機の操作マニュアルを管理する技術グループなどがあり、それぞれの分野に精通したスペシャリストが在籍しています。私たち試験飛行室のメンバーの役割は、パイロットとしての知見を活かして各グループと協働していくことです。特に運航に関する規定や操縦マニュアルは、運航に関わる人々の“共通認識”となるため、責任は重大です。

私は、試験飛行室に配属されておよそ3年になりますが、特に印象に残っているプロジェクトが2つあります。

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