ついに国際線エアバスA350-1000型機がデビュー! ファーストからエコノミーまで全座席を独自リポート
2024.02.132024年1月24日に国際線デビューした、JALの新主力機エアバスA350-1000型機。開発に約5年を費やし、世界最高水準を目指してつくられた新たな座席の仕様とは......? 今回は連載「コックピット日記」番外編として、客室の様子を編集部がお届けします。


初号機は「A350-1000」の大きな文字が目印に。就航前に、格納庫にて撮影。
最上の寛ぎ空間。画期的な広さのファーストクラス(6席)

ファーストクラスの個室座席はJALの特注品。室内はホテルのようなシックなデザインに統一されている。参考までに、写真のモデルは身長約180cm。
幅広のソファシートに身を預けると、ここが機内であることを忘れるほど、広々とした印象を受けるだろう。それもそのはず、一席当たりの面積は既存のボーイング777-300ER型機のファーストクラスと比べると約1.3倍、頭上の手荷物収納棚を省いたことで、上方も開放的だ。
ソファの最大幅は約123cm、ふたり並んでも十分な広さで、対面のオットマンと合わせれば航行中に3名座ることも可能。家族で集まったり、ビジネスで打ち合わせしたりなど、さまざまなシーンに対応することができる。このような使い方ができるファーストクラスは、世界的に見ても珍しい。

個室壁を157cmの高さにすることによって、プライバシーを確保。この高さもJALならではのこだわり。半透明の扉を閉めれば完全個室に。

まるでシアタールームのような客室。繊細かつ大迫力の映像を楽しめる43インチ4Kのモニターは、タブレット端末で操作する。
エンターテインメントを楽しめる環境も整っている。大画面の43インチ4Kのモニター設置に加えて、世界初のヘッドレスト内蔵スピーカーを導入。ヘッドホンやイヤホンは長時間装着するとどうしても疲れてしまうが、ヘッドレスト内蔵スピーカーなら快適に音響も楽しめる。特に座席をフルフラットにした時には重宝するはずだ。

世界で初めてヘッドレストにスピーカーを内蔵。ヘッドレストは好みの角度に調整できる。ファーストクラスでは、バング&オルフセンのノイズキャンセリング機能付きのヘッドホンも用意。また全席で自身のワイヤレスイヤホンやヘッドホンを使って、Bluetooth®接続も可能だ。



(左)スマートフォンの充電は置くだけのワイヤレス式。
(中)ファーストクラスだけでなく全席でパソコン用電源(110V/60Hz/最大75W)とUSB Type-A充電、Type-C充電が利用できる。
(右)電動操作用のスイッチ類。ヘッドレスト、背もたれ、座面、フットレストが調整でき、自分好みの姿勢にカスタマイズできる。
(上)スマートフォンの充電は置くだけのワイヤレス式。
(左)ファーストクラスだけでなく全席でパソコン用電源(110V/60Hz/最大75W)とUSB Type-A充電、Type-C充電が利用できる。
(右)電動操作用のスイッチ類。ヘッドレスト、背もたれ、座面、フットレストが調整でき、自分好みの姿勢にカスタマイズできる。

オットマン下には機内持ち込み手荷物用の収納が充実。左側の扉は専用ミニバー、その下の引き出しは収納スペース。

専用のコート掛け、シューズボックスを設置。姿見付きで、身支度にも便利。
ベッドは使い方が選べる新方式を採用。シングルベッドとサイド座席を同時に利用する「シート&シングルベッド」モードと、広々と使える「ダブルベッド」モード。どちらもベッド長は最大約203cmあり、足を伸ばしてもラクラクのサイズだ。

シングルベッドとサイド座席の「シート&シングルベッド」モード。