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航空機とパイロットの「空の日誌」。フライトログブックについて

2025.05.27

「コックピット日記」は会員誌『AGORA』から続く、JAL機長によるエッセイです。
5人の機長が毎回交替で、パイロットや飛行機に関する話などをお届けします。
今月の担当は、ボーイング767型機機長の鈴木 学です。

航空機1機には、フライトごとに交替でパイロットが乗務する。

新生活が始まり、心機一転、日記をつけ始めた方も多いのではないでしょうか。今回は、私たちパイロットにとって大切な “空の日誌”についてご紹介したいと思います。

パイロットが業務として記入する空の日誌=フライトログブックは、大きく分けて2種類あります。現場ではこの2種類の日誌のことを、いずれも「ログブック」と呼んでいます。

一つ目のログブックが、航空機に搭載される「搭載用航空日誌」です。これは自動車における整備記録のようなもので、機体ごとの整備状況などが記載されています。また、航空機の無線業務日誌も兼ねています。

国内線では、1日の中で、複数のパイロットが同じ航空機に入れ替わりで乗務します。その便を担当するパイロットは、出発前に整備士からログブックを受け取り、過去の整備状況や前便までの機体の状態を把握し、燃料の搭載量なども確認をして、相互に情報を共有します。

到着後には機体の微細な不具合などもログブックと共に整備士へと伝えられ、それをもとに入念な点検と整備が行われたのち、次のパイロットに引き継がれます。つまり、「搭載用航空日誌」は、パイロットと整備士をつなぐ“バトン”のような役割を担っているのです。

余談ですが、フライト後には、必ず機長がログブックに確認の署名をします。以前のログブックはA3サイズほどの紙の冊子で、手書きで署名をしていました。スポーツ選手のようなカッコいいサインをする機長も多かったのですが、近年はタブレット端末での電子記録に変わったため、手書きのサインからパスワードを使用した電子署名へと変更されました。そのことを少し寂しく感じるパイロットは、私だけではないかもしれません。

もう一つのログブックは、パイロット個人の飛行時間などを記録する「航空機乗組員飛行日誌」です。

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