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1300年の時を超えた、神と仏が出会う国東半島

2025.07.28

神仏習合の原風景が今も色濃く残る大分県の国東(くにさき)半島。その中心に位置するのが、1300年の歴史を誇る霊場「六郷満山(ろくごうまんざん)」である。奈良時代に、八幡大神の化身である仁聞菩薩(にんもんぼさつ)によって開かれたとされ、山岳信仰と仏教が融合した独特の宗教文化を今に伝えている。宇佐神宮を中心とし、両子寺(ふたごじ)、岩戸寺(いわとじ)、文殊仙寺(もんじゅせんじ)など数多の寺院が山中に点在。厳しい修行を重ねた僧たちが歩んだ巡礼の道は、やがて信仰と祈りの道となった。

全国八幡社の総本宮・宇佐神宮

霊場「六郷満山」を巡る ―御鎮座1300年の宇佐神宮へ―

全国に約4万社を数える八幡さまの総本宮「宇佐神宮」。神亀2(725)年の創建以来、その格式と歴史の重みを今に伝える由緒ある神社である。

御祭神は応神天皇のご神霊である八幡大神、比売大神、神功皇后の三柱。皇室からは伊勢の神宮につぐ宗廟として深く崇敬され、民衆からも鎮守の神として長く親しまれてきた。八幡信仰は応神天皇のご聖徳を八幡神として称え奉るとともに、神道と仏教が融合した神仏習合の象徴とされ、その教えは今も神事や建築に息づいている。千古の森にたたずむ本殿は国宝に指定されており、1300年の歴史を感じさせる神域の空気が、訪れる者の心を静かに包み込む。

(左)宇佐神宮を象徴する建造物のひとつ大分県指定有形文化財の南中楼門(勅使門)。山本宗龍権禰宜は「宇佐神宮では上宮をお参りした後に下宮へお参りする慣習がある」と話す (中)上宮へ続く石段の頂上にある宇佐鳥居。奥に見えるのが西大門

(上)宇佐神宮を象徴する建造物のひとつ大分県指定有形文化財の南中楼門(勅使門)。山本宗龍権禰宜は「宇佐神宮では上宮をお参りした後に下宮へお参りする慣習がある」と話す (左)上宮へ続く石段の頂上にある宇佐鳥居。奥に見えるのが西大門

国東市の両子山中腹にある天台宗の古刹「両子寺」。養老2(718)年、仁聞菩薩によって創建され、六郷満山の中山本寺として山岳修行の拠点となった。江戸時代には杵築藩の最高祈願所として栄え、現在は大分県の史跡に指定されている。境内の入口、朱塗りの無明橋を渡った先にある山門には国東半島最大級の石造仁王像が立ち、新緑や紅葉の名所としても名高い。「子授けの寺」としても全国から多くの参拝者を集めている。

(左)「神仏習合の地で暮らしてきた先人たちの知恵と営みを受け継いでいきたい」と話す法嗣・寺田豪淳氏 (中)奥の院本尊に祀られる十一面千手観音立像 (右)巨大な岩壁にはめ込まれる形で建つ奥の院

(上)「神仏習合の地で暮らしてきた先人たちの知恵と営みを受け継いでいきたい」と話す法嗣・寺田豪淳氏 (左)奥の院本尊に祀られる十一面千手観音立像 (右)巨大な岩壁にはめ込まれる形で建つ奥の院

宇佐神宮六郷満山霊場第18番札所にあたる「岩戸寺」。天台宗の寺院であり、ご本尊に薬師如来を祀る。養老2(718)年、仁聞菩薩によって開創され、六郷満山末山本寺のひとつとして栄えた歴史を持つ。全盛期には12の坊を擁し、地域の民衆教化と布教の重要な拠点であった。境内の参道には室町時代の銘を持つ石造仁王像が立ち、銘文を持つものでは県内最古の石造仁王像として知られている。また、平安後期に彫られたカヤの一木彫薬師如来像や、銘文を持つものでは最古の国東塔など、貴重な文化財も多く残されている。成佛寺(じょうぶつじ)と隔年で開催される「修正鬼会(しゅじょうおにえ)」は国の重要無形民俗文化財に指定されており、五穀豊穣や無病息災を祈る伝統行事として、多くの参拝者が訪れている。

(左)かつての六郷満山形式を残した奥の院参道 (中)銘文があるものとしては県内最古といわれる石造仁王像 (右)2024年には、芸術家・遠藤ももこ氏による「修正鬼会」をテーマにした8枚の襖絵が完成

(上)かつての六郷満山形式を残した奥の院参道 (左)銘文があるものとしては県内最古といわれる石造仁王像 (右)2024年には、芸術家・遠藤ももこ氏による「修正鬼会」をテーマにした8枚の襖絵が完成

国東半島の文珠山中腹に位置する日本三文殊のひとつで、ことわざ“三人寄れば文殊の知恵”の発祥の地としても知られる「文殊仙寺」。大化4(648)年に役行者が開基したと伝えられ、「知恵の仏様」として広く信仰されてきた。ご本尊の文殊菩薩は、12年に一度の卯年にのみ開帳される秘仏である。知恵授けの仏として信仰を集め、多くの参拝者が訪れる。文殊仙寺を囲むようにそびえ立つ岩峰群は「文殊耶馬(もんじゅやば)」と呼ばれ、国の名勝にも指定されている。

(左)「平成29年に比叡山延暦寺より正式にご分灯いただいた不滅の法燈を守り続けているのは、国東では文殊仙寺が初めてのこと」と話す文殊仙寺の山口弘俊氏 (中)日本最大といわれる高さ約9mの宝篋印塔(ほうきょういんとう)からは、瀬戸内海が一望できる

(上)「平成29年に比叡山延暦寺より正式にご分灯いただいた不滅の法燈を守り続けているのは、国東では文殊仙寺が初めてのこと」と話す文殊仙寺の山口弘俊氏 (左)日本最大といわれる高さ約9mの宝篋印塔(ほうきょういんとう)からは、瀬戸内海が一望できる

宇佐神宮六郷満山霊場の第17番札所である「千燈寺」は、千手観世音菩薩を本尊とする天台宗の寺だ。かつては六郷山寺院で最大級の中山本寺として栄えたが、戦国時代の戦火で焼失。現在は不動山の麓にあり、旧千燈寺の近くには仁聞菩薩の墓や伝説の五輪塔群が残っている。境内には慶応元(1865)年建立の宝篋印塔があり、大日如来像が美しく浮き彫りされている。太郎天像や木造如来像も安置され、修験者たちを見守る存在として信仰されている。

(左)石畳を進むと現れる、岩壁の中に建てられた奥の院 (中)旧千燈寺跡周辺には仁聞菩薩のお墓や鬼が一夜にして築いたという言い伝えが残る、1,000基にも及ぶ五輪塔群がある (右)本堂跡には一枚岩に半肉彫りされた仁王像が立つ

(上)石畳を進むと現れる、岩壁の中に建てられた奥の院 (左)旧千燈寺跡周辺には仁聞菩薩のお墓や鬼が一夜にして築いたという言い伝えが残る、1,000基にも及ぶ五輪塔群がある (右)本堂跡には一枚岩に半肉彫りされた仁王像が立つ

奇岩が生み出す国東半島ならではの独特の景観

海面に月光が描き出す神秘的な風景が広がる

国東半島には奇岩と呼ばれる独特の景観が数多く存在する。大分空港から北へ車を走らせること約20分。羽田海岸を過ぎるとやがて視界に飛び込んでくるのが、波間に浮かぶ「金毘羅岩」だ。その名のとおり、古くから航海安全の神として篤い信仰を集め、岩上に静かに佇む赤い鳥居が印象的である。波と風が年月をかけて削り出した岩肌と、どこまでも広がる海の青が織りなす景観はまさに幻想的。初日の出の名所としても知られ、その息をのむような美しさは、忘れがたい感動を心に刻むことだろう。

大分県で唯一、水平線に沈む夕陽を望める「真玉(またま)海岸」は、日本の夕陽百選にも選ばれた絶景スポット。干潟の縞模様と煌めく水面が夕陽に染まり、干潮時には幻想的な景色を描き出す。晴れた日の夕暮れ時、あたり一面が真っ赤に染まり、水面に反射するオレンジ色の光は訪れる者の心を捉えて離さない。干潮と日没が重なる限られた日にだけ見られる絵画のような夕陽の絶景は、毎回異なる表情を見せてくれる。

鬼が仏になる祭り

国東半島には二つの伝統的な祭りが伝わっている。古くから旧正月の7日に岩戸寺で開催される修正鬼会は、炎の中で行われる荘厳な法会である。恐ろしい鬼たちは神仏と人々の交流を象徴し、人々に幸福と安寧をもたらす存在だ。国の重要無形民俗文化財にもなっている。一方、毎年10月14日に行われている奇祭として知られるケベス祭では、謎めいた面をかぶったケベスが燃え盛る炎へ飛び込み、白装束のトウバたちと激しい火の攻防を繰り広げる。火の粉を浴びた者には無病息災のご利益があるとされている。

自然との共存で生まれる食

「日本ワイナリーアワード 2025」で7年連続となる5つ星を獲得した

霧深い盆地、安心院(あじむ)町の気候が育む上質なぶどう。焼酎「いいちこ」で有名な三和酒類が手掛ける「安心院葡萄酒工房」は、地元安心院産の厳選したぶどうにこだわった芳醇なワインを造るワイナリーだ。昼夜の寒暖差が大きく、霧深い盆地というこの地のテロワールを最大限に生かし、スパークリングワイン、スティルワイン、ブランデーなど、幅広い種類のワインを製造。日本ワイナリーアワードにて7年連続5つ星を獲得するなど、さまざまなコンクールで多くの銘柄が入賞している。

(左)園内の醸造所や貯蔵庫、ぶどう畑の見学もできる (中)ワインの香りが充満する貯蔵庫。奥にはクラシックなヨーロッパのワイングラスを数多く展示 (右)店内で販売しているワイン(一部)の試飲(有料)ができる

(上)園内の醸造所や貯蔵庫、ぶどう畑の見学もできる (左)ワインの香りが充満する貯蔵庫。奥にはクラシックなヨーロッパのワイングラスを数多く展示 (右)店内で販売しているワイン(一部)の試飲(有料)ができる

イタリア原産オリーブの木を約4,500本育てるオリーブ農園・国東クリーブガーデン。国東の明るい陽光と心地よい海風に包まれた国内最大級の38haに広がる畑では、日本では希少なイタリア品種を栽培。ひと粒ずつ手摘みしたオリーブは、12時間以内に搾油し、新鮮そのもののエキストラバージンオイルに。酸度0.1%という鮮度と品質を誇るエキストラバージンオリーブオイルは、多くのファンを魅了している。

(中)東京ドーム7個分のひろびろとした農園でイタリア・トスカーナ産にこだわった良質なオリーブを栽培 (右)山口県から愛媛県まで見渡せるロケーション

(左)東京ドーム7個分のひろびろとした農園でイタリア・トスカーナ産にこだわった良質なオリーブを栽培 (右)山口県から愛媛県まで見渡せるロケーション

国東沖で獲れる太刀魚「くにさき銀たち」は、銀色に輝く美しい身と脂ののった旨味が人気のブランド魚。こちらを味わうなら、道の駅くにさき内にある「銀たちの郷®」へ。漁協直営のレストランでは、一本釣りで丁寧に釣り上げられた新鮮なくにさき銀たちを、刺身や、天ぷら、蒲焼きなどで味わえる。名物「太刀重」や「太刀寿司」など国東の海の幸を満喫できるスポットだ。

(中)店内ではその日獲れた鮮魚や海産加工品も販売

(左)店内ではその日獲れた鮮魚や海産加工品も販売

【問い合わせ先】大分県観光誘致促進室

文=UNTRACE(渡辺哲也) Tetsuya Watanabe

撮影=小嶋 裕 Yutaka Kojima

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